4月6日にPCR検査が公的医療保険の適用対象となり、全国に869カ所ある
「帰国者・接触者外来」の医師の判断で保健所を通さず受けられるようになった。
だが、一般の「かかりつけ医」などは相変わらず保健所の判断を仰ぐしかないのが実状。

<発熱37・5度以上>や<倦怠感>といった条件は厚生労働省のホームページ
などでも示されている目安の通りだが、それ以外に<呼吸苦、頻呼吸>
<聴診にてラ音捻髪音>といった肺炎の疑いを示す兆候があった場合、
血液検査や胸部X線検査が行われる。
 こうした手続きの末、症状が4日以上改善しない場合などに新型コロナ外来で
PCR検査を受けることになる。そこが「ゴール」なのだが、そこに立ちふさがるのが
次の「3条件」だ。
<37・5度↑>/<SPO2<93%>/<肺炎像+>
 つまり、37・5度以上の発熱があり、かつ胸部X線検査で肺炎の像が認められる
患者で、SpO2が93%以下の者がPCR検査を受けられることになる。SpO2とは
動脈血酸素飽和度のことで、血中に取り込まれた酸素が赤血球と結合している割合。
これが93%ということは何を意味するのか。前出の内科医は憤りつつこう語る。
「私たちは通常98%くらいの酸素飽和度で生きています。93%というのは
ゼーゼーハーハーいって死にそうなくらい苦しい状態です」
つまり、この基準ではかなり危険な状態まで症状が悪化しないと、PCR検査を
受けられないことになる。