――FFXVの音楽を10年近く制作されていてタイトルもヴェルサスXIIIから変更になったりしましたが、一貫してテーマとかこだわった点はありますか?

下村: 確かにシナリオとか変更になった部分もあって、合わせていった部分もたくさんあるのですが、シナリオの根底に流れるものはあまり変わっていないです。

ネタバレになってしまうため、あまり言えないのですが、エンディングまでの大きなストーリーは当初から変わっていなくて、それは私の中でも基本のストーリーとしてずっとありました。
そこに周りの肉付けされている部分というのは変更されてきましたが、その根底のストーリーは私にとっては変わっていないので、そこは意識して大事にしてきました。
それもあって、パッと見ではおちゃらけた若い男4人旅の部分もあるのですが、ストーリーなどのシーンではどうしても重い楽曲が多いのかなと思います。

――ストーリーはそうですね。

下村: だから自分でもエンディングを見たときに、ようやくここが見れた!と思いました。
もちろん最初の頃とはシナリオも変わってるんですけど。ずっと心の根っこに存在し続けた思いがようやく消化された気がします。