「────I am the bone of my dodoko.(体はドドコで出来ている)」
その呪文を口にする。
詠唱とはドドコを変革させる暗示にすぎない。
この言葉は、当然のように在った、クレーを繋げるモノ。

鬨の声が響き渡る。
こちらの魔術行使を敵対とみなし、無数の軍勢が動く。
───造る。
片目を開けているのはこの為だ。
向かってくるヒルチャールを防ぐためだけに、神の目から爆弾を引きずり上げる─────!

「う─────!」
接近する敵の群れ。
生身のクレーは格好の標的だ。
近寄られるほどに余裕が欠けていく。

「────Black powder is my body, and naphtha is my blood.(血潮は火薬で心は信管)」
導く先は一点のみ。
堰を切って溢れ出す力は、瞬時にクレーの限度を満たす。