<「レイプ大国」インドで、またあり得ない性犯罪か>

4歳の少女がインド北部の病院で治療中に集団レイプに遭ったとの通報を受け、警察が捜査に乗り出した。

AP通信によると、事件が発生したと見られるのは11月3日(現地時間)。場所は、ウッタル・プラデーシュ州の州都ラクナウから
南西に250kmほど行ったところにある町バレーリーの医療センターだ。少女がのちに何をされたかについて祖母に話し、
警察が翌日4日に捜査を開始した。

少女は、3日夜に一人で集中治療室にいたときに、そこで働く従業員1人を含む5人にレイプされたと話している。
少女はヘビに噛まれて病院に運び込まれ、4日間にわたって治療を受けていた。日刊紙インディアン・エクスプレスによると、
レイプされた際、少女は人工呼吸器をつけていたという。

警察は監視カメラの映像を確認中で、すでに男性1人の身柄を拘束したと話している。容疑者の捜査を引き続き行うとともに、
少女が病棟でひとりきりになった理由についても調査中だ。

インドでは近年、残虐な性的暴行事件が相次いでおり、政府も対応を迫られている。もっとも悪名高いのが、2012年にニューデリー
市内を走行しているバスの中で女子学生が集団レイプに遭って殺害された事件だ。この事件をきっかけに、性的暴行の厳罰化と
女性の保護強化を求める声が上がった。

なかでも子どもに対する性的暴行の多発には市民の怒りも激しく、抗議デモも起きている。こうした不満に応え、
インド政府は2018年4月、12歳以下の子どもに対する性的暴行で有罪になった者は死刑にすることを承認したばかりだった。

しかしいくら厳罰化しても、インドの司法制度は円滑とは言い難い。法の裁きが下るまでには何年もかかる。
2018年4月のロイターによれば、裁判を待つレイプ事件は13万3000件以上に上り、2012年の約10万件より増えている。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/11/45-6.php