『機動戦士ガンダムNT』が示すニュータイプの未来とは――脚本・福井晴敏インタビュー
https://ddnavi.com/interview/505159/a/
2018/12/6

福井晴敏:
・初代ガンダムはデパートでガンプラを買う一般層にまでファンが広まったが、
 逆襲のシャアで分かりづらい富野由悠季の作家性に収斂していった。
 ガンダムUCでは一旦そこから解き放たれようという意図があった。
・最近は徹底的にお粥のように分かりやすくした作品ばかり。ガンダムも一時期そうなりかけていた。
・UCでガンダムに興味を持ってくれた若い層で初代ガンダムを見てくれた人はほとんどいなかった。
 その世代にむけて若者の視線で作ったのが今回のガンダムNT
・過去シリーズを見返しているうちに、こうすればトンデモを腑に落ちるように説明できると気づいて作ったのがガンダムUC。
 NTでは更に噛み砕いて説明した。
・F91でニュータイプが登場しなくなったのはF91までの数十年の間に、ニュータイプにまつわる何か酷いことがあったから。
 手をつけたら人類が滅んでしまう、世界を揺るがす決定的なことが起きたんだと思う。
・ニュータイプはwifiとネットに近い。体が滅んでも魂は存在し続け、最終的に自我は溶け合って共有される。それを受信するのがニュータイプ。
 しかも彼らはメカニカルの援用を受けると、無限のエネルギーを引き出して現実世界に物理作用をもたらすこともできてしまう。
 それは死後の世界と現世を隔てる界面を揺るがす、凄まじく危険な力なんです。
・「UC NexT 0100」プロジェクトはニュータイプを否定していく流れではなく、こんな危険なものだったのか、ということに人間が直面する話になる。
・核兵器は広島と長崎が焼かれたという人類の共通体験があるが、ニュータイプにも今後どこかで一度非道い目にあって、
 威力を目の当たりにする事になる。虐殺とかではなく、生死の界面を揺るがしてしまう、
 最後の審判みたいなことが起こる……まだ考えていないけど。

一体何が始まるんだろう(´・ω・`)