詩って何。
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青ぐろい林の中が
透けて見える
その中を静かに流れる、日陰と
吹く風はやわく
雲をなでる

錆びついて軋む煽り金具が
昼寝の子守りをしている
キィキィと揺れて、分散して
透明に希釈されて、淋しく響く

硬い地面に身体を横たえる
枕がないから、頭の後ろが痛い
今度はかばんを持ってこよう

それにしたって青い
なんというからっぽな空だろう
端から端まで見渡せない
まだ知られないままの空
このまま日没まで寝ていようか
眠って目覚める
意識の遠近法が
空に溶ける

電柱が変なオブジェに見える