で、それをアニメ版では最初から主役級のキャラとして立たせようとしている為に、「何もかもが、飛鳥了の仕掛けた罠」みたいになっちゃうんですね。
「これも孔明の罠か」みたいなもんでですね。
とりあえず人類の絶滅計画も、最後にデビルマンを陥れるのも、テレビで人類をわざと悪い方に方向づかせるのも、すべて飛鳥了。
二十歳も行かない高校生ぐらいのボンボンが、たかがアメリカで博士号を取ったというだけで、ものすごいドヤ顔をしてテレビで話すのに、みんなが信じるという。
すごい不自然な世界になってるんですね。

で、その「不自然な世界でも、かまわねぇや!」と思ってる程度のアニメを見ている人たちにとっては、すごい面白い。
まぁ、こういう言い方は失礼なんですけども。
やっぱりね、最初にああいうのを見たら、感動するんですね。

で、エヴァを見たときも、エヴァみたいなものを初めて見たら、やっぱり すごい感動すると。
ところが三十代を超えてる人は、エヴァみたいなものを見ても、「あ、コレは前に見たアレか」ってふうに思うので、あまりエヴァを見ても感動しない。
だからこのエヴァを見たときに、世代差っていうのが出たんですね。
三十五歳ぐらい以上と、三十五歳以下で、エヴァの受け取り方が全然 違った。
同じように今回のデビルマンも、デビルマンみたいなものを、もしくはその原作でショックを受けた人と、そういう事を知らなかった人、もしくは「読んだけども、あんまりショックじゃなかった」という人の間で、やっぱりここで格差が出ちゃうんですね。
なので、最初にショックを受ける作品というのは凄く大事だから、僕がアレコレ言うような問題では無いんですけども。