羽海野チカ「3月のライオン」は、とても印象的なタイトルとなっていますが、どういう意味が込められているのかは、一見するだけでは感じ取ることができません。
コミックスなどに書かれている英題は「「March comes in like a lion」。これはイギリスの天気に関することわざ「3月はライオンのようにやってきて、子羊のように去る(March comes in like a lion and goes out like a lamb)」から取られています。

荒々しい天気から段々と穏やかになる3月の気候を表しているこのことわざを、羽海野チカは、「物語が作れそうな言葉」だと感じていた様子。監修を務める棋士の先崎学は、昇級は6月、降級をかけた最終局は3月に行われるため、3月は、棋士がライオンになると語っています。
苦しい道を歩いていく姿と、棋士の戦う姿。「3月のライオン」は、まさに物語を象徴する相応しいタイトルになっています。