>>774

「(見事ロス…よくやったロスね…)」
パラセクトは消えゆく意識の奥でカイロスの声を聞いた気がした。

「雑魚がぁ!!」
ドゴッ!ドゴッ!
「かたくなる!ウッ!ウグっ!
かたくなる!」

「やめろーー!!」

激昂したモンスターは意識を失ったパラセクトに蹴りかかり、それを庇おうとするトレーナーを見て、
隠れていたコクーンも思わず身を挺して二人を守っていた。

「(またぼくは仲間を守れないのか…)」ジワ

封印していたはずの涙が目に浮かんだ。

仲間を傷つけられるのは、自らの痛みよりも深く少年の心をえぐった。

??「そろそろ きえろ」

破壊光線をためる姿に
もはや誰も 動くことすらできなかった。


近くで影が動いた気がした―。