争いを好まない心優しい少年であるはずのレックスは、小型の神獣(アルス)を使役した神獣船をモノのように破壊し乗り捨て、出会ったばかりの師匠キャラであるヴァンダムさんは、登場するや否や、レックスを逃がす時間稼ぎのために武器を自らの体に突き刺して絶命する。
しかしレックスは逃げることなく、「天の聖杯」の力を覚醒させ、一瞬で敵を退ける。ヴァンダムさんは見事に犬死にだ。その場その場での「熱い展開」を重視するあまり、多くのキャラクターが、見事に舞台装置としての役割しか果たせていないのだ。
こういった、書ききれないほどの「なんでだよ」で構成されたストーリーは、最後まで同じ調子で続く。
その上、やたら頻繁にイベントシーンが導入され、しかも一つ一つがとても長いものだから、「たのむ…もういいからゲームを遊ばせてくれ!」という感情に苛まれ続ける。