発表時からプレミアムアイテムとなることが半ば約束されていた『PS5 Pro リミテッドエディション』。日本に先立ち、9月26日から予約受付がスタートしたアメリカでは、さっそく転売商品がマーケットを賑わしている。大手ECサイトのeBayでは、700万円超という高額で出品されている商品もある。予約開始直後にくらべると、価格はやや落ち着きつつあるが、それでもまだ多くの商品が100万円弱というプレミア価格で取引されている現状だ。こうした実態を見るに、おそらくアメリカでは、先着順で予約を受け付けたのだろう。世界共通で高い需要を誇るであろう同パッケージであるだけに、日本国内でも当選が確定する今後、同様の状況に見舞われることが想定される。

 そもそも日本国内におけるSIEの対応は、転売の防止/抑止に十分と言える内容だったのだろうか。まだ記憶に新しいPlayStation 5の品薄騒動は、アメリカや欧州などに比較して相対的に安かった日本での価格に、海外の転売屋が群がった結果だと言われている。その意味において、「日本で登録されたソニーアカウントに限定したこと」「PlayStation Networkの利用を条件としたこと」には一定の効果が見込めるだろう。

 しかしながら、そこに設けられた「約10年で30時間の起動実態」というハードルは、あまりにも低いと言える。なかには、こうした事態を想定して準備していた転売屋もいるかもしれない。あらゆる業界をまたいで話題となっている転売だけに、10年前はモラルや(PlayStationプラットフォームへの)ロイヤリティを持ち合わせていたものの、現在はそうでない層だって少なからずいるはずだ。彼らにとって、「1日と6時間の起動実態」は難なく飛び越えられるハードルであるだろう。そのことはおそらく、抽選結果が発表された直後のマーケットが証明してくれるに違いない。

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