「僕らが(任天堂に訴訟で)負けちゃったら、誰がどうやってゲームをつくればいいのか。(任天堂は多くの特許を有しているのに)たまたま僕らが標的になってしまった」

 「Palworld(パルワールド)」開発元のポケットペア(東京・品川)のある従業員はそう強調した。

 訴訟で際立つのは任天堂の“特許網”構築の速さだ。

 ポケットペアによれば、争点となっている特許権は3つある。これらの特許が登録されたのは2024年の5~8月。パルワールドが発売された1月19日から数えて、任天堂はおよそ7カ月で3つの特許を用意したことになる。特許に詳しい弁理士法人シアラシア代表弁理士の嵐田亮氏は「動きが速い。知的財産訴訟のノウハウが蓄積されているのだろう」と評する。

 任天堂の最初のアクションは2月6日。パルワールド発売からわずか18日後には既に、訴訟の対象にした特許のうち2つの「親」に当たる特許の審査請求を始めていた。以降も立て続けに複数の特許で審査請求を開始。通常は1年ほどかかる審査を特別な条件下で1カ月程度に縮められる「スーパー早期審査」制度も使い、訴訟に向けた特許網を素早く構築した。

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