>>583
だからそういったメンバーシップ雇用の利点は否定してないんだけどね

ジョブ型(スペシャリスト)だと専門性が磨かれる割に職種が細かく分断されて全体を俯瞰する視点みたいなのが培われないので、要素間のすり合わせ作業みたいな点ではメンバーシップ型雇用(ゼネラリスト)のほうがうまくやれるだろう
あと日本ではディレクターの権限が強い(そしてそれゆえ監督の個性が製品に反映されやすくなる)のも、メンバーシップ型雇用で従業員間の長期的関係が重要になり、部署間を超えた属人的な影響力が行使されやすくなるから

ただゲームデザインみたいな「アート」ではなくコーディングみたいな「テクノロジー」の領域では、日本型雇用の耐用年数はとうに過ぎたとおもう
極めて多くの人間が同一のゲームの開発に携わるようになり、技術が日進月歩で進むような現代のゲーム開発では、ジョブ型雇用によって水平分業を行う欧米の雇用慣行のほうが生産性が高くなる

ゲーム開発が数人から数十人単位だった時代(NES~PS1)の日本企業は技術的にも極めて高いパフォーマンスを出してたが、開発人数が数百人レベルになるPS3期になると一転して海外に劣後し始めた理由もそのへんにある