任天堂『スーパーマリオラン』の価格設定が意味するもの 2016.12.27
https://moneyforward.com/media/career/26573/
ガチャさせないビジネスモデルへの挑戦
ガチャは子どもに提示してはならないという考え方
このガチャブームに乗り遅れた企業の筆頭が任天堂だ。
新興のゲーム会社が次々とスマホゲームでヒットを飛ばし、上場し、株価を伸ばす中で、
任天堂はWiiやDSのようなゲーム機で行うビジネスに固執して、業績を伸ばせずにここまできた。
このことをもって「任天堂は時代に乗り遅れた」と言うのはたやすいが、ことはそれほど簡単ではない。そこには任天堂の経営方針というものがある。
ファミコンの育ての親であり、2015年に残念ながら急逝した故・岩田聡前社長は、このスマホゲームのビジネスモデルについて
「これって子供さんに向かって提案していいの?」と、明確に否定してきたのだ。
ガチャであおってフルコンプのために数万円単位で顧客にお金をつぎこませるスマホゲームのビジネスモデルは、
お金を儲けるには早道だろう。しかし、それが子どもを相手にビジネスを行う任天堂が採用すべき
ビジネスモデルとは言えない。そのことを明確に方針に打ち出したというのは、岩田前社長の経営者としての矜持を感じさせるエピソードだった。
(中略)
時代を振り返ると皮肉なものである。当時は親たちから「テレビゲームは高価すぎる」と批判されていた任天堂が、
現在は「今のスマホゲームの課金制度は子ども相手には適用すべきではない」と批判するようになり、
実際にそのようにマリオの価格設定をしたわけだ。ガチャで課金をしないことが故・岩田社長の実質的な遺言ということだろう。
https://moneyforward.com/media/career/26573/
ガチャさせないビジネスモデルへの挑戦
ガチャは子どもに提示してはならないという考え方
このガチャブームに乗り遅れた企業の筆頭が任天堂だ。
新興のゲーム会社が次々とスマホゲームでヒットを飛ばし、上場し、株価を伸ばす中で、
任天堂はWiiやDSのようなゲーム機で行うビジネスに固執して、業績を伸ばせずにここまできた。
このことをもって「任天堂は時代に乗り遅れた」と言うのはたやすいが、ことはそれほど簡単ではない。そこには任天堂の経営方針というものがある。
ファミコンの育ての親であり、2015年に残念ながら急逝した故・岩田聡前社長は、このスマホゲームのビジネスモデルについて
「これって子供さんに向かって提案していいの?」と、明確に否定してきたのだ。
ガチャであおってフルコンプのために数万円単位で顧客にお金をつぎこませるスマホゲームのビジネスモデルは、
お金を儲けるには早道だろう。しかし、それが子どもを相手にビジネスを行う任天堂が採用すべき
ビジネスモデルとは言えない。そのことを明確に方針に打ち出したというのは、岩田前社長の経営者としての矜持を感じさせるエピソードだった。
(中略)
時代を振り返ると皮肉なものである。当時は親たちから「テレビゲームは高価すぎる」と批判されていた任天堂が、
現在は「今のスマホゲームの課金制度は子ども相手には適用すべきではない」と批判するようになり、
実際にそのようにマリオの価格設定をしたわけだ。ガチャで課金をしないことが故・岩田社長の実質的な遺言ということだろう。