ChAdOx1 nCov-19 ワクチン接種後の血栓性血小板減少症
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33835769/

コロナウイルス2のスパイクタンパク抗原をコードする遺伝子組換えアデノウイルスベクター(ChAdOx1 nCov-19、アストラゼネカ)を
ワクチンとして接種した後に、異常な血栓症や血小板減少症を発症した症例が複数報告されている。

当初の患者11名のうち9名が女性で、年齢中央値は36歳(範囲:22〜49歳)であった。
ワクチン接種の5〜16日後から、1名を除く患者に1つ以上の血栓イベントが発生し、致命的な頭蓋内出血が見られた。
1つ以上の血栓症を呈した患者のうち、9名が脳静脈血栓症、3名が脾静脈血栓症、3名が肺塞栓症、
4名がその他の血栓症であり、このうち6名が死亡した。
5人の患者が播種性血管内凝固症候群に罹患していた。
症状が出る前にヘパリンを投与されていた患者はいなかった。

結論
ChAdOx1 nCov-19によるワクチン接種は、臨床的に自己免疫性ヘパリン誘発性血小板減少症のような
PF4に対する血小板活性化抗体を介する免疫性血小板減少症のまれな発症をもたらす可能性がある。