いにしえよりそびえたつ、村の誰もが登れなかったあの木・・・
その木にエマのスカーフが引っかかったその時、どこからともなく
旅人さんがやってきて、いとも簡単に木に登ってエマのスカーフと取ってくれた。

その話を聞いたイレブン君は、このように思った。
「登れる人がいるのなら、おれだってこの木に登れるようになってやるッ!」
そして一生懸命練習し、村で唯一この木に登れるようになりましたとさ。
めでたし、めでたし。


あの旅人さんは、きっと旅芸人さんだったのだろう。
旅芸人さんは舞台に出るとき、高いところから飛び降りるらしいので
登るのも得意なのだろう。