池波「やっぱり日置武夫は梶浦を知らないみたいだな。彼の部屋から何も出てこなかったんだろ。今度の事件に梶浦は関係ないよ」 沙粧「でも北村麻美も梶浦の顔を知らなかった」 池波「日置は梶浦の名前すら知らない。それに妙子のことも知らなかった」 沙粧「否定的な要素がいくつも並んでいる。それも意図的かもしれない。それに薔薇の花も残されていた」 池波「あれは妙子へのメッセージなんかじゃない」 沙粧「そうかなあ!」 池波「それは妙子の願望だよ。梶浦からのメッセージを妙子が欲しがっている。だからそういう思考になっていく」 沙粧「あたしは早く終わらせたいだけよ!」 池波「そもそも今までの事件とは全然違う。梶浦の犯 罪とはかけ離れている。梶浦はそんな犯 罪はしない。趣味が違う。正義のための殺 人なんて、たとえ冗談でもそんな理由は使わない。それは妙子が一番良く知っているはずだ」 沙粧「でも、断定できない」 池波「わからないな!どうしてそんなに迷うんだ!」