信子「あたし、ずっと隠してました。梶浦は死んだんです。ある日ふらりと家に帰ってきて、その日のうちに首を吊って死んでしまったんです。もう1年も前に・・・」  沙粧、努めて冷静な口調で尋ねる。「どうして黙っていたんです?」 信子「だって、あの子のこと、これ以上世間様の目に晒したくなかったから・・・今、あの子が人殺しをしてると思われているんでしょう?でも、そんなハズはないんです。死んだ息子が人を殺めるわけがない」  沙粧、信子の肩を揺すぶって、「嘘でしょう?」  信子、首を強く横に振り、「死んだ」 沙粧「嘘でしょ?」信子「死んだ」 沙粧「嘘でしょ?」信子「死んだ」  沙粧「嘘でしょ?」信子「死んだ」 沙粧「死体は?」信子「死んだ」 沙粧「死体はどこにあるの!」