というのも本作のクリエイティブディレクター、Nate Fox氏によるとサッカーパンチプロダクションズはソニーファミリーなので、日本語や日本の文化についてフィードバックを受けることができたと振り返る。
実際に日本に赴いて現地の視察も行なったし、蒙古軍による侵攻「元寇」について調べたほか、博物館なども回ったのだという。
特に博物館で得た「日本刀はどのようにして作られるのか」、「鍔というものは何か」など多くの情報を得ることができたのだという。

 しかし、そもそもなぜ元寇という日本人的な視点から見ると比較的マイナーな時代・土地を舞台にしたゲームを開発したのだろうか。
アートディレクターのJason Connell氏によると、いくつかの理由があるが、その1つとしては、日本で初めて火薬が使われた象徴的な戦いだからだという。
ただあくまでも元寇にインスパイアを受けて制作したとのことで、史実通りのエピソードが描かれるわけではなく、対馬が蒙古軍に占領されている、という舞台設計になっているという。

 そういった状況で主人公のジンは“侍”だったが、自分の故郷を守るため、蒙古軍の新たな攻撃に対抗するために、侍としての名誉ある戦い方を捨てて新たな戦い方を身に着け、戦場の“ゴースト(亡霊)”として、故郷を解放するために戦場に戻っていくのだという。
公開された映像を見たときには、「リアルな侍のアクションと銘打っているのにどうして忍者のような戦い方をしているのだろう」と感じたのだが、このセッションで、彼のその行動の理由が明らかになった。
また、詳細は明らかにされなかったものの、“プレーヤーに多くの選択肢を提示したい”という発言があったので、正面から切り込んでいくことや、あるいは他の戦い方も……と期待は膨らむ。

またストーリーについてはさらなる言及があった。
ムービー中に「マサコ」という女性キャラクターが登場するのだが、途中まで主人公と協力関係にあったのにムービーの最後には刃を交わし合う展開になったのが気になっていたのだ。
Nate氏によると本作はシンプルな戦闘の話だけでなく、様々な人間が生き残っていくための物語も描かれるのだという。
マサコは本当は悪人ではないが、あるきっかけで誤った道を選んでしまったとのことで、そういったキャラクターと向き合って行く必要もあるのだという。

 またオープンワールドということで、「戦闘以外の要素もあるのか?」という質問もぶつけたが、詳細はまだ発表できないとはぐらかされてしまった。
ただ動物についての質問があったときに「そこに気づいたか!」というようなリアクションをされていたので、様々な要素が盛り込まれているように感じた。

 ほかにもデモプレイではどんよりとした光景が描かれていたが、光の表現が美しい綺麗なエリアなどもあるという。
「現実の対馬にある海神神社は再現されているのか」というストレートな質問に、「似たロケーションは存在していて、息を飲むような美しい景色にストーリーを盛り込んだ」と話してくれた。
さらに昼夜や天候も変化するとのことなので、公開されたムービーのような重々しい雰囲気以外のロケーションにも期待できそうだ。



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