帝王しょぼんたによる治世は突如終わりを告げた。
西方の蛮族出身の男まこ8は帝王への従属の姿勢を見せ
帝王の旗振りのもと、誰でもウェルカムのスローガンを掲げていた速報スレに潜り込むと、自分へのレスに対して全レスを返し始めた。
全レスをするというと聞こえはいいが、レスの数が増えれば必然的に一つ一つのレスの質は下がっていく。
速報スレにはまこ8の質の低い全レスと、全レスを目当てにした速報市民の質の低いレスがあふれていった。
中身のあるレスが中身のないレスの中に埋もれていく当時の様子を形容するのに、悪貨が良貨を駆逐するという以上にふさわしい言葉はないだろう。
しかし黄金の時代を安穏と生きてきた速報市民たちはその事に気づかなかった。
このコテは自分にレスを返してくれる
そう思わせてさえくれれば速報市民にとってはそのレスが悪貨だろうが良貨だろうがそんなことはどうでも良かったのだ。
そうして支持を集めていったまこ8は、やがて帝王しょぼんたの地位を脅かすまでの力を持つと
それまでの帝王への従属の姿勢を突如翻し、自分を支持する速報市民をけしかけて帝王への攻撃をけしかける。
そうしてしょぼんたを帝王の座から追放したまこ8は、自らが帝王の座につくと、嘘リークや震災時の被災地叩きによって速報スレを混乱に陥れていく。
そして折しもその混乱の時代はTwitterの普及と重なり、有能なコテは皆Twitterへと脱出。
こうして速報スレの黄金時代、パクス・ショボンターナとまで形容された平和で豊かな時代は終わりを告げたのだった。