ゲームですからまずはゲーム処理能力に長けるGPUにコスト割けなければならないのは当然です。
しかし、家庭用ゲーム機というのは非常にコスト制限が激しい。最新世代のGPUでいうところのミドル
ハイクラスの価格帯のグラフィックボード1枚分のコストで、GPUもCPU、その他メモリやらストレージ
やらすべて詰め込んだ完成品のPCを作るような計画を立てなければならないのが家庭用ゲーム機
なのです。

そこで、どうしてもネックになってくるのが、GPUにコストをかけるがゆえにCPUのコスト抑えざるを得な
くなってしまうというジレンマです。

この画像をご覧下さい
https://static.techspot.com/articles-info/1613/bench/FarCry.png

ハイエンドGPUに対して、CPUのゲームにおける性能で、実際のゲーム
においてどだけパフォーマンスに差が生じるかというものを表したデータです。
最大のパフォーマンスを出している一番上のCPUと一番下のCPUで、ゲーム内
のフレームレートにおいて約50%の開きが生じてします。この50%の開きというのは
GPUでいうところ1世代の差に等しいと言えます。つまり、ゲームにおけるCPUの性能
一つでそれだけ実際のパフォーマンスに差が出てしまう事を意味しているのです。
そして、GPUの性能が高いほど、CPUのゲームにおける性能も求められます。
GPUに対してCPUの性能が低ければ、上記データのようにGPUがCPUの足を引っ張る
という、いわゆる「ボトルネック」という現象が起きてしまい、せっかくのGPUの性能を発揮
できなくなってしまうのです。

家庭用ゲーム機ではそれが当たり前のように起きているのが現状です。しかし、これは
コスト制限の問題でどうしようもありません。昨今の家庭用ゲーム機では、GPUの性能
の一つを表す「FLOPS」という数値の高さをアピールすることが多いのですが、結局のと
ころ、CPUのゲームにおける性能がそのGPUの性能に追いついておらず、いくらGPUの
性能を上げたところで、それを使い切るCPUが使えないのです。