消防団員の報酬 個人ではなく分団に支払い 札幌、旭川など5市
8/20(月) 6:02配信

■消防庁、適切な支給を求める通知 「報酬等は本人に支給されるべき」

札幌市の消防団員の報酬が、個人ではなく分団に支給され、懇親会費などが天引きされていた問題に関連し、
北海道新聞は道内の人口上位12市に、支給方法についてアンケートを行った。
札幌と函館、旭川、小樽、千歳の計5市で、本人支給を求める消防庁の通知に沿わず、
報酬や手当を分団などにまとめて支払っていることが分かった。

消防団員は市町村の非常勤職員の扱いで、固定の報酬(12市では年2万2千〜10万円)のほか、
出動ごとに手当(1回1100〜7千円)が支給される。
消防庁は会計に不透明なケースがあり団員不足の一因になっているとみて1月、
「報酬等は本人に支給されるべきだ」として適切な支給を求める通知を全国市町村に行った。
通知は2005年にも行っている。

■本人不在の懇親会に使われる例も

札幌市は全10消防団の団員に、手当は消防団を経て個人支給する一方、報酬では、
消防団から分団が管理する個人口座に振り込まれるケースが多い。
一部で本人不在の懇親会などに使われる例があり、市は各消防団に改善を呼び掛けたが
「個人支給にしたいが消防団長の要望がある」という。

函館市では04年以降、5消防団中、4団の団員の報酬・手当が分団に一括で支払われている。
函館市消防本部は「作業効率化やミス防止のため。問題は起きていない」とし、改善に消極的だ。
旭川、千歳、小樽市も幹部を除く団員分を分団に一括払い。旭川市は変更を検討していない。
千歳市、小樽市は「消防団幹部らとの話し合いが必要」などとし、検討を行う構えだ。