たとえばUI関連の雑さ(メニュー画面の視認性が著しく低く、ステータス確認や装備変更やメンバー変更には無駄な操作と時間を費やし、なおかつそれらを頻繁に行わねばならないのにマイセット登録したりすることができない。ショップではまとめて売却ができない。マップは見にくさのわりに情報量が薄い)、
チュートリアルの乏しさ(戦闘の複雑さ、奥深さのわりに説明が雑)、キー割り当ての不親切さ(方向キーすべてに操作説明ページを割り当てるという狂気。誤爆も当然のように起こり、なおかつそのページを消すのにも手間取る)。
といったように、冷静にテストプレイしていれば気づいて然るべきである多くの障害が残されています。

 評価の結論を述べます。

 つまり、前述した障害があってもなお「バトルシステムやエンドコンテンツ」または「深夜アニメっぽいキャラクター」あるいは「その双方」を愛して汚点に我慢できる人は☆3、それら障害とそこからくるストレスに耐えがたい人は☆1、それら障害を我慢できてもいまいち楽しみきれない人は☆2、それら障害が見えなくなるほど美点を愛せる人は☆5になるでしょう。

 少なくとも
、「物語をゲームで語ることの本当の意味と価値」を楽しめる作品ではありません。
システムといいストーリーといい設定といい、どれも情報過多で見切り発車なチグハグ感が否めません。思いついたものを吟味せずに片っ端からぶち込んでいるような印象を受けました。随所の無駄を削ぎ落として、ゲーム性や操作性、エンドコンテンツやサブクエストの「質」にリソースを割いていれば、紛うかたなき最高傑作と呼べたでしょう。