厚生労働省が開発・運用している「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)」で2021年8月11日午後3時すぎから障害が発生した。新型コロナ感染者のデータ入力などの業務ができない状態に陥ったという。

 厚労省の担当者によると、HER-SYSの開発・運用で採用している米Microsoft(マイクロソフト)のクラウドサービス「Azure」に接続しにくい状態になっているとみられ、「日本マイクロソフトに事実関係の確認と対応を依頼中」としている。「全くつながらないわけではなく、つながりにくい状態。午後7時時点では、午後3時ごろと比べてつながりやすくなっている」(同)。

 これを受け、保健所や医療機関はHER-SYSに新型コロナ感染者の発生届といったデータ入力の業務などができない状態になった。一部の保健所は医療機関に対してFAXで連絡するよう求めたという。

 Azureの状態を示すマイクロソフトのWebサイトも同日、東日本と西日本の「ネットワーク インフラストラクチャ」に接続エラーの恐れがあると警告を出している。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/10984/