セガ ゲームセンター運営事業から完全撤退 背景は
https://news.yahoo.co.jp/byline/kawamurameikou/20220129-00279519

 ゲームセンターの全盛期であれば、ここでしか遊べない最新の刺激的なゲーム(コンテンツ)があり、初心者(新規層)も上手な人のプレーを観戦して楽しめました(現実世界のゲーム実況ですね)。同時にコミュニティー・情報交換の場でもあり、感動を共有できたのです。そして新規層がファンになれば、お金を落としていく構造があったのです。

 ところが21世紀に入って状況が変わります。家庭用ゲーム機が高性能化して、ゲームセンターのゲームとの差別化が難しくなります。そして来客者数もダウン。差別化のためゲームの大型化が進み、小規模店の淘汰、大型複合店が増加します。その結果、ファミリー層が気軽に楽しめる景品の取れるクレーンゲーム機が人気になっていきます。

 ちなみに業界団体による、ゲームセンターの利用者調査が2009年に実施されていて、ゲームセンターに行く目的を質問しています。「ゲームを遊ぶ」「景品を獲得する」と並んで「気分転換」や「時間つぶし」があったのですね。そして、スマートフォンやネットなどで、「気分転換」や「時間つぶし」が代替されました。少子化、ファンの高齢化、銀行による硬貨両替の手数料徴収など、厳しい経営環境にさらされました。

従来の手法では今後の巻き返しも難しく、コロナの影響が影を落としているのです。

 これだけ悪条件がそろうと、衰退に歯止めをかけるのは容易ではありません。

 それでも、打開策を探り続けるしかありません。ジェンダ ギーゴ エンタテインメントや、引き続きゲーム開発をするセガも含めて、ゲームセンター業界は、テーマパークなどのように、そこでしか体験できないサービスを生み出し、ゲーム文化の火をともし続けてほしいところです。