https://jp.gamesindustry.biz/article/2209/22092903/
>次に日本市場についてである。「ソニーグループは日本市場を軽視しているのではないか?」と筆者が指摘したことが引き金になったと思っているのだが,これが転じて,2022年現在,日本市場は小さな市場なのでソニーグループが見捨てても当然であるとの論評が目立つようになってきた。

 これについて見解を述べたい。まず,日本のコンシューマゲーム機市場は,スマートフォンゲームによりなくなると2015年ごろには盛んに言われていたが,この論調は,メディアからはすでに霧散しており,それどころかSwitchは,日本で過去最大の販売台数になるであろうという段階にある。

 PS4が売れなかったことだけを取り上げて,日本が狭隘な市場と言うのは極めておかしいと言わざるを得ない。それで,供給を絞っているのはソニーグループが日本市場の潜在力を引き出せなかっただけである。

 しかし,今回のコンシューマゲーム縮小論でも分かるように,ソニーグループは基本的に変動を外部要因にしがちである。これは,PlayStationがアメリカではずっと成功している(おそらくPS3もアメリカで健闘したことになっているはずである)と受け止めているためだと推測している。となると日本で売れないのは,適切な施策を打っているのに買わない顧客が要因であると捉えても無理はない。