RPGの金字塔『ファイナルファンタジー』シリーズの最新作『ファイナルファンタジーXVI』(FF16)に、はやくも暗雲が漂っている。発売からしばらくはPlayStation 5での独占販売となるようで、ゲームファンからは呆れ声が上がっている。

PS5供給不足で悪循環へ

2023年夏の発売が予定されている、シリーズ最新作の「FF16」。「ヴァリスゼア」と呼ばれる新たな世界を舞台に、謎の召喚獣「黒きイフリート」に復讐を誓う主人公、クライヴ・ロズフィールドの冒険が描かれるという。

まだゲームの全貌は明かされておらず、新情報が小出しされているところ。11月8日に公開されたPS5のプロモーション映像でも「FF16」のトレーラー映像がチラ見せされたが、その映像には小さな文字で「発売開始から6カ月間はPS5で独占販売」と注意書きがあった。

PS5独占という衝撃的なニュースは、すぐさまネット上を駆け回ることに。しかし「これを機にPS5を購入しよう」という流れになることもなく、《半年PS5独占かぁ じゃぁ半年後にPCで買うか》《正直PS5買ってもしたいゲームほぼないからPC出るまで待つかな》《逆に半年待てばSteamで遊べるって言ってんだから無理してPS5買う必要ない》と、他ハードでの展開を期待する声が上がっている。

YouTube全盛期の落とし穴

PS5は2020年11月12日に発売され、ちょうど2年ほど経過しているが、いまだに国内ゲームファンに行きわたっていない。流通が不安定な状態が続いているため、店頭に並んでいない地域も多く、抽選によって数量限定で販売されることがほとんどだ。当然、PS5を手に入れていない「FF」ファンも多いだろう。

半年の期間限定とはいえ、PS5の独占販売が売り上げ低下につながる危険性もあるかもしれない。今や新作ゲームのほとんどが、YouTubeなどのゲーム配信を通してクオリティをチェックされる時代。「FF16」も発売日から格好の餌食にされるのは想像に難くない。

もし配信者に酷評されてしまえば、視聴者の購買意欲も削がれかねない。そうなれば、半年後に他ハードで発売されても、購入者は激減してしまうだろう。

PS5の売り上げを伸ばすことより、長年応援してきたシリーズのファンを優先すべきだとは思うのだが…。

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