若者にとっては絶望的な話が続いてきたが、実のところ自分自身はこの状態がそれほど嫌いではない。
というのも、老いが来たということは一方で、年を重ねるなかで「経験」だけはひとまず蓄積されてきたことを意味しているからだ。
仕事をするうえでは、優れた筋力やら長距離を走る能力よりもさまざまな経験を積んでいるほうが有利だ。
加えて「間違えたら最後に謝罪すればいいし、最悪、責任取って仕事を辞めればいいや。
自分はもう、今の立場を失っても構わない」という開き直りもできている。