「松本ハウス」のハウス加賀谷さんは、自身が統合失調症であることを公表している当事者です。中学生のときに発症しました。

「発症したのは、中学2年生の1学期の終わりごろ。僕は教室の一番前で授業を受けていたのです。すぐ後ろの女子生徒
彼女が下敷きであおいでいるんですよ。それを見て僕が認識したのは、
前にいる僕がすごく臭いから下敷きで匂いを飛ばしているんだって、ビビッと思ってしまったのですよ。そうしたら、同じ授業中に後ろのほうから友達の声で『臭い、誰かが臭い』という声がどんどん聞こえてきて。僕もどんどん申し訳ないという気持ちになっちゃって…。」

「例えば『臭い』という声や『組織が監視してる』など僕はもう現実としか受け止められないので、それを相談するじゃないですか。
例えば、自分の親とかに。『臭いと言われているのだけど、どうしよう』と言ったら、
『いや、あなた臭くないわよ』って言われて
『いや、僕は臭いと言われた』というふうに対立してしまい
今なら分かるんですけど僕が『現実』だと感じてるのは全て『嘘っぱち』なんですよね」