0001名無しのアビガン(ジパング) (オイコラミネオ MM4f-NmH2)
2020/04/16(木) 00:51:40.52ID:s/5XZfqOMそんな医学・サイエンス系の記事を読む際に気をつけるべき「5つの注意点」について、ラ・トローブ大学で公衆衛生の准教授を務めるHassan Vally氏がまとめています。
Is this study legit? 5 questions to ask when reading news stories of medical research
https://theconversation.com/is-this-study-legit-5-questions-to-ask-when-reading-news-stories-of-medical-research-117836
◆1:その研究は査読されているのか?
査読は同分野の専門家らによる論文のチェックであり、研究の科学的妥当性を評価するものです。
論文が掲載される学術誌には査読有りの雑誌と査読なしの雑誌がありますが、査読のある雑誌に掲載される論文は、2〜3人の査読者によるチェックが入ります。
この際、研究の方法や内容に重大な欠陥が認められれば、論文の掲載が差し止められるか、研究者が問題点を修正することとなります。
「必ずしも論文の査読は万能ではない」との指摘もありますが、論文の査読がされていることは、研究結果を信用する一つの指標になり得るとのこと。
「記事の中で紹介されている研究が査読を受けていない場合、少し割り引いて読んでください」と、Vally氏は述べました。
「論文の査読システムは決して万能なものではない」という指摘 - GIGAZINE
◆2:研究は人間を対象に行われたのか?
医学実験の初期段階では、いきなり人間を対象に実験を行うのではなく、マウスなどの実験動物や実験室内で培養した細胞を使うことがあります。
このタイプはあくまでも科学的発見の初期プロセスであり、「マウスで実証されたのだから人間でも同様の効果があるはずだ」と短絡的に考えることはできません。
◆3:調査結果は因果関係を表すのか?
人々の日常生活に関わる研究で重要になるのが、「単なる相関関係を発見しただけなのか、それとも因果関係があるのか」という点です。
たとえば「コーヒーを飲む人は心臓病になりやすい」という研究では、「コーヒーを飲むことが心臓病を引き起こす」のか、「単にコーヒーを飲む人が心臓病になる確率が高かっただけ」なのかに注目する必要があります。
コーヒーと心臓病の関連についての研究では、「コーヒーを飲む人は喫煙習慣を持っている傾向が高く、結果としてコーヒーと心臓病が相関関係を持っている」と判明しました。
このように、研究で着目したものとは別の要因が偶然にも重なり合って、特定の結果を引き起こしている可能性もあるため、「研究が因果関係を示したものなのか、それとも相関関係を見つけたに過ぎないのか」という点は重視するべきです。
◆4:効果の規模はどれくらいなのか?
医学記事においては、特定の行為がもたらす結果のみに注意が向けられがちですが、「実際にはどれほどの効果があるのか」という点も理解する必要があります。
たとえば、「Aという行為をすると、Bという病気のリスクが50%上がる」と記されていると、「Aはなんて恐ろしいんだ」と思ってしまいがちです。
しかし、Bという病気のもともとのリスクが非常に小さい場合、50%のリスク上昇もそれほど問題でないことがあります。
もしBという病気の当初のリスクが0.1%だった場合、リスクが50%上昇してもたったの0.15%であり、それほど劇的な上昇ではないとVally氏は指摘しています。
◆5:研究結果が他の研究によって裏付けられているのか?
科学では多くの科学者らによる積み重ねと裏付けが大事であり、どれほど画期的な研究結果であろうと、それ単独では決定的な評価を下すことはできません。
他の研究者が再現実験を行い、異なる環境やアプローチで行われた実験によって発見が裏付けられてはじめて、研究成果に信頼性が生まれます。
一つの研究結果だけで結論に飛びつくのではなく、多くの研究によって確かめられることを待ってから解釈することが重要だと、Vally氏は述べました。
https://gigazine.net/news/20191104-5-questions-reading-medical-research-stories/