(第6回)東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/saigai/1009676/1010714.html
03 専門家によるモニタリングコメント・意見 (PDF 1.0MB)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/010/714/2020081303.pdf

@ 新規陽性者数
(1) 国の新型コロナウイルス感染症対策分科会(第 5 回)(8 月 7 日)で示した指標及び目安(以下、「国の指標及び目安」という。)における、8 月 4
日から 8 月 10 日の感染の状況を示す新規報告数は、人口 10 万人あたり、週 16.9 人となっており、国のステージVの指標 15 人を超える数値となっ
ている。(ステージVとは、感染者の急増及び医療提供体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階)
(2) 新規陽性者数は 3 日間で 1,000 人を超えるペースで推移しており、前週との比較では増加比 99.3%とほぼ横ばいである。
(3) 8 月 4 日から 8 月 10 日までの報告では、10 歳未満 1.6%、10 代 3.7%、20 代 38.3%、30 代 24.8%、40 代 13.2%、50 代 8.6%、60 代 6.5%、70
代 3.4%、80 代 1.3%、90 代 0.6%であり、全年齢層に感染が拡大している。40 歳以上の陽性者数が 685 人から 742 人に増加しており、今後の推移
に注意する必要がある。
(4) 8 月 4 日から 8 月 10 日までの濃厚接触者に占める感染経路が判明している人の割合は、全世代合計で、同居する人からの感染が増加し 29.1%と最
も多く、次いで会食も増加して 16.7%となり、職場 16.0%、接待を伴う飲食店等 9.4%、施設 6.9%の順である。接待を伴う飲食店等の割合は前週
より減少した。
(5) 感染経路が多岐にわたっているのは、無症状や症状の乏しい感染者の行動に影響を受けている可能性がある。
(6) 年代別で見ると、8 月 4 日から 8 月 10 日までにおける濃厚接触者に占める感染経路が判明している人の割合は、20 代及び 30 代は、会食による感
染が 20.4%と最も多く、次いで職場での感染が 20.0%であった。40 代及び 50 代は同居する人からの感染が 33.7%と最も多く、次いで職場での感染
が 18.0%であった。60 代は同居する人からの感染が 56.8%と最も多く、次いで会食での感染が 18.2%であった。70 代以上は同居する人からの感染
が 43.3%と最も多く、次いで施設での感染が 35.0%であった。
(7) また、7 月1日からこれまでの累計では、80 代以上の約 2/3 が施設内で感染している。
(8) 少人数であっても、人と人が、密に接触する環境で、マスクを外して、会話をしながら飲食を行うと、感染のリスクが高まる。このような環境を
避けることが新規陽性者の発生の減少につながる。
(9) 今週は、シェアハウス、寮での感染が報告されており、集団生活の場では感染防止対策の徹底が重要である。
(10) 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイケア施設、訪問看護、病院等、重症化リスクの高い施設において、無症状や症状の乏しい職員を発
端とした感染が見られており、引き続き、医療・介護施設内と業務における感染防止対策の徹底と検査体制の拡充が必要である。
(11) グループ旅行に陽性者が含まれていて同行者等に感染が広がる事例が複数発生しており、7月後半より増加傾向にあり、旅行中の感染、車中での
感染などが報告されている。
(12) 8 月 4 日から 8 月 10 日までの新規陽性者は 2,351 人で、保健所別届出数は世田谷区が 238 人(10.1%)と最も多く、次いで新宿区 215 人(9.1%)、
港区 178 人(7.6%)、渋谷区 144 人(6.1%)、品川区 126 人(5.4%)の順であり、島しょを除く都内全域に広がって新規陽性者が発生している。