>>141
横からだが、コレでも見とけよ。
液性免疫、細胞性免疫の両方ご誘導されるので、生ワクチンに近いというのはその通り。

https://www.rnaj.org/component/k2/item/855-iizasa-2

ウイルスのワクチンには弱毒化ウイルスを用いた生ワクチンと、不活性化ワクチンの2つがある。生ワクチンの場合、毒性が低いだけで実際のウイルス感染は成立している。したがって中和抗体の産生 (液性免疫) と細胞傷害性T細胞の活性化 (細胞性免疫) の2つが生じる。つまり、ウイルス感染自体を抑制できる強力な免疫が誘導される。

不活性化ワクチンは、インフルエンザなどで古くから用いられている。この場合、ウイルス粒子は感染できないので異物として認識され、抗原提示細胞 (マクロファージや樹状細胞) へ運ばれる。すると、液性免疫しか誘導されない。ウイルス感染の多くは粘膜局所で生じる。ワクチンによって液性免疫のうちIgGしか産生誘導できないと、粘液に邪魔されて抗体がウイルスと結合できないので、感染を抑制できない。

mRNAは筋肉細胞内に入り、細胞質で直ちにタンパク質が作られる。そのタンパク質は、細胞内の酵素でプロセッシングを受け、MHCクラスIに提示される。すると、細胞性免疫が活性化される。また、細胞に発現している完全な形のウイルスタンパク質は、異物である。細胞が死ねば、このタンパク質は抗原提示細胞へと輸送され、細胞内でプロセッシングされた後、MHCクラスIIに提示される。これは、やがて液性免疫の活性化へとつながる。
つまり、mRNAワクチンは擬似的なウイルス感染を体内で生じさせ、細胞性免疫、液性免疫の両方を活性化する技術なのだ。