ワクチン有効率95%のからくり

現在、日本で主に使われているファイザ一製とモデルナ製のワクチンの有効率(発症予防率)は「95%」と広報されてきました。しかし、この効果についても、疑問符が付き始めています。

その話をする前に、そもそも皆さんは、この「95%」の意味をご存知でしょうか?
これは、100人が注射したら、95人のコロナ発症が予防できたという意味ではありません。

このデータは、昨年(当時、2020年)7月〜11月の間に海外(米国、トルコ、南アフリカ、ブラジル、アルゼンチン)で行なわれた治療(各国の承認を求めるための臨床試験)の結果に基づいています。この試験は、本物のワクチンを接種する群と有効成分のない偽物(プラセボ)のワクチンを接種する群とに無作為に分け、接種後に一定期間が経った後、両群の結果を比較する方法で行なわれました。この方法を「ランダム化比較試験(RCT)」と言います。

その結果、プラセボ群でコロナの発症者が162人出ましたが、ワクチン群では8人に減りました。この減少率を計算して、有効率が「95%」と発表されたのです。(これを「相対リスク減少率」と言います)。
しかし、この数字も見方を変えるとまったく印象が変わります。実は、この試験には4万人以上の人が参加していて、最終的にプラセボ群1万8325人、ワクチン群1万8198人が解析対象となりました。それを母数として計算するとコロナの発症率はプラセボ群が0.88%、ワクチン群が0.04%となります

つまり、ワクチンを打つと、プラセボを打った人に比べ、コロナの発症率が試験期間の3〜4ヶ月の間に0.84%減ったというのが、この試験の結果なのです(これを「絶対リスク減少率」と言います)。

裏返して言えば、99%以上の人はワクチンを打っても打たなくても、コロナの発症をしなかったことを意味します。