東京五輪の頃から大きく変化しました。
そういう緩い共同体が失われた。
最初にブロック塀が出来て、家と家の境界線が明確化されました。
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そうやって日本が豊かになるにつれて地域社会はあっけなく解体してゆきました。
こんなに間単に地域の共同性というのは壊れるものかと僕は驚きました。
そのあと、80年代には地域社会に続いて家族も解体することになりました。
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自分の好きな部屋に、自分の好きな家具を並べて、好きな音楽を聴いて、好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、好きなものを食べて暮らすのが幸福なのだということがあらゆるメディアから喧伝された。
家族解散は消費活動を加速させました。
それまで家族が『コモン』として共有し、使いまわしてきたすべての財が私物化された。
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その結果が今です。P225,P226