ただし、ワクチン接種回数の軌跡をよく見ると、この増加は、ワクチン接種が始まる2021年2月17日よりも前に始まっているのです。さらに、ワクチン接種は日本では6月に入ってから1日100万回を超えるものすごい勢いで進み始めたのですが、週当たりの死者数はワクチン接種が始まった後も接種以前とほぼ同じペースで増えています。

もし、ワクチン接種で死者が増えたのであれば、接種が本格化するとともに毎週の死者数を示すグラフの軌跡が急上昇しないといけないはずです。

そもそも、超過死亡や過少死亡には、さまざまな因子が絡んできます。

たとえば、2021年では、新型コロナによる感染症対策の徹底によって肺炎やインフルエンザによる死亡者数が減少する一方で、病床逼迫で必要な治療を受けられずに死亡した人も出ました。