0317#774-UNKNOWN
2021/11/06(土) 17:04:45.70ID:LXcnFhPgp津波は本当に素晴らしい天災だと思う。馬鹿な奴は逃げずに死んで賢い奴は生き残る。俺達は生き残った賢い奴から学べば良いのだ」
「……お前、本当に最低だよな」
「そうか? 俺は常に前向きに生きているぞ?」
グレンが呆れたようにため息を吐きながら、窓枠に腰掛ける。
すると──
「あーっ! こんな所にいましたわね!」
屋上の入り口の方で聞き覚えのある声が上がる。
そこにはルミアとシスティーナの姿があった。
二人はゼイエル・ジエンザークの呼び出しを受けて学院長室に向かっていたのだが……途中で二人が抜け出したことに気づき、後を追ってきたらしい。
「まったくもう……勝手にいなくなったらダメじゃないですか。心配するでしょう?」
「ごめんなさい、先生。ちょっと風に当たりたくて……」
「まぁ、いいじゃん。見つかったんだしよ」
そんな三人の様子を見て、リィエルがぼそりと呟く。
「わたしも外に出たい……お腹すいた……」
「むぅ……仕方ないですわねぇ……」
セシリアがリィエルの首根っこを捕まえる。
「さぁ、戻りますわよ? リィエルちゃん」
「やだ……もっとここいる……」