0762名前が無い@ただの名無しのようだ
2018/11/16(金) 01:46:20.76ID:NOkHQNRz廃墟となった村の中を見て回る。
しかしどこもあの日のままであった。
ソフィアは地面に座り込んで装備を外し、ため息をつく。
そこはかつてシンシアがいつも横になっていた花畑であった。
そしてシンシアや両親、村のみんなにデスピサロを倒したことを報告する。
ソフィアは村のみんなに、自分を守ってくれたお礼が言いたかった。
強くなった今の姿を見てもらいたかった。
しかしそれは叶わぬ夢であった。
そのとき奇跡が起こった。
廃墟と化していたソフィアの周りの花畑が突然よみがえり、光の中からシンシアが現れたのである。
ソフィアは一瞬何が起きたのかわからなかった。
だがシンシアの笑顔を見て思わず駆け寄った。
これは夢?
目が覚めると消えてなくなるいつもの夢なの?
しかし夢ではなかった。
二人は抱き合って喜んだ。
そしてシンシアが何かに気づき、村の入り口の方を見るようソフィアに目配せをする。
そちらを向くと、別れたはずの七人の仲間たちが駆けてくる姿が目に映った。
ソフィアとシンシアも駆けていく。
ソフィアは笑顔でみんなを出迎えた。
だがその瞳からは涙が止まらなかった。
The End