>>688
この感情と一緒に生きて行くことができるのだろうか。空から地上を見ながら、ティファは未来を恐れた。しかし、隣で同じ風景を見ていたクラウドは穏やかに微笑んでいた。その微笑みは、旅の最中には見たことのないものだった。クラウドはティファの視線に気づく。「どうした?」「クラウド、笑ってる」「そうか?」「うん」「これから始まるんだ。新しい……」クラウドは言葉を探してから「新しい人生」と言った。「俺は生き残ってやる。そうすることでしか、許されないと思うんだ。いろいろ……あったから」「そう……だね」「でも、新しい人生が始まると考えたことは何度かあったなと思ったら、おかしかった」「どうして?」「全部失敗した」「笑えないよ」「……今度は大丈夫だと思うんだ」クラウドは随分長く黙り込んでから言った。「ティファと一緒だからな」「ずっと一緒だったじゃない」「明日からの話だ」

「ごめんね。ごめんなさい」肩にクラウドの手を感じた。ティファがどこかに行ってしまわないように、しっかりと抑えてくれているようだった。今は思う存分泣こう。そして、後はこの手に身を委ねよう。自分ひとりではどうしていいかわからないから。

すげえ幸せそうなんだが