>>943
スマホ4台持ったおじさんが確定スポットのそばで立ち止まっていた
おじさんと目が合うと、僕にきこえるように独り言をはじめた
「お古が2台と、中華の格安スマホ1台
通信はテザリングだから、実質1万円台なんだよな〜
それも手形で今月中に元とれるしな〜」
おじさんが僕のことをチラチラ見てきた
なんだこいつと思ったがちょっと怖いので小声でそうなんですか…とうなずいた
「複垢やったほうがいいよ。絶対」目が血走っていて怖かった
「あ、はい」
「ライオンとりにきた? S出た?」
「あ、はい、いえ、Dでした」
「デーしかデーないよね」と言っておじさんは笑った
「じゃましてごめんね。じゃ」
おじさんは手をあげて、ほこらの方角へ歩いていった
悪い人ではないようだ
ほっと一息つくと、おじさんが立ち止まって大きな声で言った
「ねえ! 友達登録とかする?」
「いえ、枠が、いっぱいなので!」
「そっか!」
おじさんはまたスタスタと歩きだして、ほこらの辺りでしばらく立ち止まっていた