良いタイミングなので、過去に書いた指揮者論を再掲載!暇な時にでも読んでみて!

「アトラス式 指揮者論」

まず初めに、
自分は指揮を勉強したことも無いし、何も偉そうに言える立場では無いということを前置きさせて頂きたい!
「ただの音楽好きの戯言」だと思って聞き流して頂きたいのだが、
指揮者にとって、最も重要な能力は「伝える力」だと思う!
曲を自分なりに解釈して、それを楽団員に伝える力!それと聴衆に伝える力!
公式のドラクエコンサートを任せられる指揮者なら指揮のレベルは相当ある!
無論、その中でも差は有るわけだが、
音楽的な技術があっても、棒を振る技術があっても、それが専門家にしか解らないようではダメ!
お客さんの中にはやたらと詳しい人がいたりするけど、「ほとんどが音楽の素人」だと思い、出来るだけ噛み砕いて解りやすく伝えることが大事!
井田さんもゲームをやってこなかった人だけど、コンサートの為に自らゲームをプレイして、
その経験も交えた解りやすい楽曲解説などで、出来るだけファンに寄り添ったコミュニケーションを取っている!
一方、渡辺さんは淡路島洲本の「ドラクエスペシャルコンサート」でしか拝見したことが無いのだが、
淡々と面白味の無い指揮をしてた印象しか残っていない!
指揮者は、ある種のエンターテイナーであるのでクリエイティブさも必要だと思う!
技術面は申し分ないので、後は表現的な魅力を出す為に例えば「勇者の挑戦」の出だし部分でジャンプしてみてはどうだろうか?
「アレフガルドにて」が終わって「勇者の挑戦」に入る直前で飛んで着地してジャ〜〜〜ンと鳴り響く!
体格が良いのでそれを生かした威圧感ある表現が武器になる!またこれは終結部でも同じように使える!
これを観てるお客さんにも「ああ、今はこういう重要な局面なんだ」と感じさせることが出来る!
これも正に「伝える力」である!
音楽面、技術面うんぬんより、まずは伝える力!
指揮をするからには、その音楽の背景にある物語を直に学んで欲しい!
どのようなタイプの指揮者が好きか、
これは好みの問題なんで、人それぞれで良いし、また「ケース バイ ケース」で、
家で落ち着いた気分で心静かに楽しみたい時は基本に忠実なものをしんみりと聴きたい!
でも「コンサートで基本に忠実な指揮をされたら正直つまらない」とも思う!
コンサートでの基本に忠実な指揮に価値を見出せるのは「巨匠の域に達した人」が指揮した場合に限られると思う!
その作曲家が指揮してくれた場合はもちろんだけど、
小澤征爾なんかが振ってくれたら、もう感謝でしかない!
まだその領域に達する前の人に基本に忠実な指揮をされても、
楽曲そのものに感動できても、指揮者自身には魅力を感じない!
せっかく一番目立つ位置にいるんだから、なんでも良いからアピールして欲しい!
「おおぞらをとぶ」で翼を広げて羽ばたくような指揮をしたり、
「ジプシーダンス」でステップを踏んで体を揺らしながら指揮をしたり、表現方法はいくらでもある!
指揮の基本は右手で拍子を刻み、左手で表情を刻むことだが、
それに囚われずに体全体で表現できれば、オケのメンバー並びに聴衆にも気持ちが伝わって、より良い演奏会になると思う!
井田さんも持ち前のハツラツさが指揮に現れていて歯切れのよい演奏を魅せてくれる!
テンポが少々速過ぎることもあるが、曲数の多い演目なんかでは速いテンポで演奏しきらなければならない時もあるし、
限られた時間内で演奏だけに留まらず、トークにも比重を置きたい前向きさは評価できる!
全体的に安定しない配分の悪さは反省材料だが、このグダグダさも井田さんの持ち味かなと思ってる!
クラシック史上、最高の指揮者と称されるカラヤンはパワフルで迫力があり、盛り上げ方が実に見事である!
基本を自分なりに進化させ、解りやすく伝える、魅せる指揮法を確立させて欲しい!