ジョジョの奇妙なファンタジーライフ
P「なあ、好奇心で聞くんだが・・・D、ファンタジールで一番弱いライフってどんな奴だい?」
D「どんなライフにだろうとそれぞれ適材適所がある。王国兵士には王国兵士の、料理人には料理人の。それがライフという事だ。ライフに『強い』『弱い』の概念はない」
P「質問が悪かった。子供が遊びで話す『ブヒーモスといねむりはどっちが強い?』そのレベルでいいよ」
D「『LEVEL5』というライフが最も弱い。だが手に余る」
P「『LEVEL5』名前からして弱そうだな」

D「2018年 日本でファンタジーライフオンラインがリリースされたが、ほんの数ヶ月でランキングが3桁まで下がった。
 下がった原因は何なのか。
 調べたらネット上の掲示板には多くのプレイヤーからフレンドがインしなくなったと言う書き込みの形跡があった。多くのプレイヤーがプレイを止めたというわけだ。
 男も女も日に日にインしなくなり、公式Twitterのフォロー数も減っていった。
 最後に残ったものも大縄跳びの連帯責任のイベントに嫌気がさして止めてしまった。

 私が後に知った事では・・・リリース当初、プレイヤー達はプレイ中にトラブったそうだ。
 プレイヤーの一部が、重くてプレイできない、バグが多くてまともにプレイできない、更にはガチャとゲーム内容が合致していないと開発・運営を罵ったらしい。」
P「その開発・運営が『LEVEL5』・・・」
D「そうだ・・・だが、彼らが一体何をしたのが?何故ユーザは次々止めていったのか。
 答えは『何もしない』・・・『何もしない』が・・・
 ただほんのちょっとトップがやる気を失っただけだ。
 その消失はチームの中で『弱い』・・・本当にごく『弱い』・・・空気となって伝播した。
 空気はチーム内のメンバーへ・・・伝播しやすいように権限のある地位である必要がある・・・
 トップのやる気は何も感じさせず何もしない。仕様変更とか火消しをしたりだとか、そういうことは一切しない。
 ただ同じようにやる気をなくすだけだ。
 チーム内のメンバーはそのほんのちょっとの力に後押しされ、その侮辱されたゲームから、それを開発したチームはおろか会社から、去っていったんだ。

 このゲームは発足の当初から波乱続きだったそうだ。才能と開発力の無さは会社の問題だ。
 リリースは遅れに遅れ、最適化も見ての通りだ。」

P「さっき、手に余る、って言ったね」
D「それはそうだ。敵も味方も区別が無いんだぜ。ユーザ・開発運営、利害関係者同士で喧嘩を始めたら、ゲームどころではなくなってしまう。」

P「それを僕にくれないか。もしいらないら・・・会社だけ・・・」
D「トップだけ取り外して保管するということか? それもいいかもな・・・『適材適所』・・・そのライフも必要になる時がいつかあるかもしれない・・・」