過去最高に気持ち悪い宣伝記事

https://www.4gamer.net/games/478/G047813/20191224057/
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狭義で言えば,年齢性差に関わらず,誰もがバイオレンスな懸念なく遊べる「アクション対魔忍」。これが御旗となり,
本当の本当に多種多様な層に切り込めるかは定かではなく,適切な予想図は見えづらい。いかんせん,最大の武器である視覚表現が弱点でもあるゆえに。
彼女たちへの印象や想像を絶滅させるには,スマホゲームの枠組みでは脆弱すぎる。

だが,一部を除いて冷やかせる要素がメタ的にしか備わっていない本作で,これまで“魅力の側面”として隠れるほかなかった世界観への向き合い方を正したとき,
我々は真に見方を変えなければならない可能性が出てくる。いや,対魔忍は変わったのだ。未知なるネクストステージへと歩みはじめたのだ。だからこそ,これから変わるべきは我々なのだ。

対魔忍を知らなくても乗っかる人が大勢いた。これはおそらく,自前の作品パワーだけが生んだ話ではない。
きっと大きかったのは,これまで陰で支えてきた者たちのたゆまぬ(ときには迷惑な)活動が生んだ“ファンが作り上げた対魔忍の世界観”にある。
その一挙手一投足は,このソーシャルネットワーク時代で多大な影響を生む。ゆえに。騒ぐな,騙せ。茶化すな,騙せ。
シリーズの入り口で「おいでませ」と出迎えつつ,悪鬼の表情をひた隠して,世界と若者を親切に騙せ。野卑た言葉ではなく,真摯に丁寧に提案する限り,判断するのは相手だ。我々に咎はない。

そうしてアットホームな印象に塗り替えたのち,本作あるいは本作をバイパスに生み出される,一見ネタとも思えるアクション対魔忍アドベンチャーなどの文芸戦略が推し進められたとき,対魔忍が混じりっけなしの“誰にも憚られない作品”になる可能性はいくらでもある。
そのときの市場価値はこれまた評しづらいが,ともすれば後年に振り返ったとき,冷やかせない未来はここからはじまっていた。なんて言われる日がくるかもしれない。まぁ,対魔忍RPGとか依然あるんですけどね。ゲヘヘ。

などと思案しても,過去も未来も懸念するには早すぎるか。誰にも分からない将来なら,よくなるものと思っておこう。そして本作は,真っ当にアクションゲームとしての魅力を有したアプリである。
そこになにも間違いはありはしない。対極とも言える路線変更が生んだ温度差は,それ自体が興味関心を刺激する,珍しいエンターテインメントとなっている。気になった人は心を抑圧することなく,胸を張って遊んでみるといい。