浮かぶ…階段を登る…

私 「左に進んで下さい。」
暫く歩くと……声を聴く者が出てくる。
それは 私の耳にも届く。悲痛な叫び声…。

W 「凄い声がしますね?」
私 「何百という声がね…これが聴こえておかしくならない人は居ないでしょうね。ここは 昼と夜では 違いの差が大き過ぎる分 何が起こってもおかしくない場所だからね。」

地面を照らす懐中電灯が 何かに反射して光る。
Y 「何ですかね?」と拾い上げる。
Y 「ネックレスの鎖みたいですね…。」
持ち帰らずに 後で分かるように 目につく場所に置いておく。

灯台に着いた。
人影は私達以外は見当たらない。
辺りを懐中電灯で照らすが 何も見えない。

その時 激しい頭痛が私を襲った。
立っていられない程 まるで 大きな石か何かで頭を叩きつけられた様な激しい痛みと 強烈な吐き気に 思わず座り込む。

W 「大丈夫ですか !? 」
私 「ゔ〜だっ大丈夫です。ここを…離れましょう…。」

手を借りてその場を離れると 少し楽になるが頭痛は続き吐き気も治まらない。

Y 「誰かいます !!」 懐中電灯を茂みにあてて そう叫んだ。
みんなの明かりが その一点に集まる。
茂みから引っ張り出された その人に 名前を聞いた。

Y 「あなたの名前は ⁉ D君?E君?」
怯える目で 私達を見回した後、絞る様な声を上げて 大声で泣き出した。

一頻り泣いた彼が 少し 落ち着きを取り戻した時に 再び 名前を聞いた。

W 「君の名前は?」
? 「僕の名前は Dです。」

張つめていた 空気が 一瞬和らいだ。
でも……私は良かったという気持ちにはなれなかった。頭痛と吐き気がこんなに酷いのには 理由があるはずだから……。
一先ずD君を連れ S寺へ行くというので 3人着いて行かせ 私達は E君の行方を探しました。
灯台からの帰り道 アチコチ方々見て回りましたが 見つける事が出来ず もうすぐ 鳥居が見えるという時に 先程 D君を連れて行った3人が 戻って来て
 
Z 「橋の中央付近で いきなりD君の姿が見えなくなって、海に落ちたんじゃないかって 暫く探したんですが……」


私 「そうですか……取り合えず S寺に戻りましょうか?」

橋を渡る 私達の足は重い… 尚も気にして 海の方を覗き込み 消えたD君を 探そうとしているZの姿が切なく見えた。
橋を渡りきり 私達は