0897名無しですよ、名無し!(東京都) (ワッチョイ 61b0-a0Bm [124.87.222.111 [上級国民]])
2022/05/12(木) 20:38:56.05ID:/osXFxTi0海水浴を堪能し、重い瞼をこすりながら運転を続けるヒフミは何かに衝突するような重い衝撃に目を覚ました。
すぐさま状況を理解し慌ててハッチを開けると目前には地面が。どうやら崖から落ちたらしい。
人を殺めたのではないと安堵するも束の間、戦車の内部に彼女らしからぬ、切迫したアズサの声が響いた。
弾かれたように声の方向を向くと先生が睡眠とは明らかに違う、糸の切れた操り人形のように横たわっている。
キヴォトスで暮らしている彼女たちにとってはなんてことはない衝撃も生身の人間の命を奪うには十分すぎる威力があったのだ。
必死に呼びかけ続けるアズサ、普通の少女のように小刻みに震え続けるツルギ、正義を追い求める者とはとても思えないようなドロドロとした視線をぶつけてくるマシロ。
楽しい思い出との落差に頭が現実を受け止めきれず、阿慈谷ヒフミはただただ呆然としていた。