「司さん、どうしてずぶ濡れに? 傘はないんですか?」
「ああ、剣舞の練習をしていたら傘を折ってしまってな」
「小学生ですか」
「く……。だが、世界のスターになるためには、これも必要な努力なのだ!」
「よくわからないですね。……入ります?」
「感謝するぞ。それならばこの傘、オレが持とうではないか!」
「あっ、折らないでくださいよ!?」
「いや、志歩の傘を折るわけにはいかないだろう」
「一応言っておかないと……」