「ねえ奏~!」
「え···」
「今度、一緒にお出かけしない?」
「いや、その···」
「??どうしたの奏。」
「お出かけって···どこに?」
「んーどこでもいいけど···カフェでお茶したり、服を見に行ったり?あ、映画を観に行ってもいいな~!」
「···急にどうしたの?」
「どうしたの···って、奏とどこか行きたくなっただけ!」
「······。」
「奏の行きたいところに行こうとも思ったけど···奏に聞いても家がいいって言いそうだしね。あ!私は別にお家でもいいよ!」
「わかったから。もう···そんな誘い方はしないで。」
「!!!···も~なんでそんなこと言うの奏~!」
「もう無理しないでいいんだよ、まふゆ。」
「······。」
「···どうして、そういう誘い方にしてみたのかな。」
「······奏が瑞希や絵名にこう誘われて幸せそうだったから、私もそうしてみたらいいかなって。」
「ありがとう。まふゆはまふゆのままでいいんだよ。」
「······うん。でも、奏と一緒に出かけたかったのは本当。」
「そっか。それは嬉しいな。」
「奏が最近外に出てないってミクが言ってたから。連れ出そうと思って。」
「う···そ、それは···」
「じゃあ行こうか奏。どこに行きたい?」
「えっ、今から···!?えと、まだ作業もあるからまた今度···」
「ダメ。嬉しいんでしょ、奏。行くよ。」
「待、待って···!行く!行くから!担いで外に出るのはやめて···!」

「ねぇ~えななんまだぁ~?早く食べようよ~!」
「ちょっと待ってってば!今度こそ奏に来てもらうために最高の一枚を撮ってるんだから!」