最近、愛莉がウチに遊びに泊まる日が増えた。
中学の頃はお互い色々あってあまりそういう機会が無かったしいいことではあるけど……
「愛莉がどこかに行ってた?」
「うん。絵名がお風呂に行ったあと、友達が部屋を出て行った。しばらくして友達が戻ってきて、すぐに絵名も風呂から戻ってきた」
「そんな素振りなかったけどな……リン、どこに行ってたかわかんないの?」
「さぁ。別に興味ないし」
1階に降りてたら親が気がつくだろうし……まさか彰人!?私がいない隙を見計らってこっそり会ってたってこと!?そういえば愛莉もよく彰人のこと聞いてくるし……いやいやいやないないそれはない!!だって彰人だよ!?いくら愛莉が世話好きだからって……
「こ、今度来たときはお風呂手短に済ませようかな……」

「じゃあ愛莉、先にお風呂行ってくるね」(なるべく早くあがらなくちゃ……!)
「あっ絵名!今日はこんなの用意したの!よかったら使ってみる?」
「えっ?あーっ!それって期間限定のアロマオイル!?」
「お風呂で使うとすっごくリラックスできるって噂のヤツよ!いつもお世話になってるからお礼に!」
「うわー嬉しい!ありがとう愛莉!早速使ってみるね!」ドタドタドタ…
「…………」
ガチャ
「……なんていうか、さすが絵名の扱い方はお手のものっすね」
「ふふ、こういう手は彰人くんは思いつかないかもね。あのオイルを使ったら1時間はグッスリ眠れちゃうのよ。睡眠不足の絵名には特にテキメンね」
「でもそろそろ絵名も勘づき始めてるっぽいですよ。朝ソワソワして怪しかったんでさっきベットの下探ったら絵名のスマホが置いてありました。……まぁ撮影とか録音はしてないみたいなんで元に戻しておきましたけど」
「そうね、こういうスリルを味わうのは面白いけど引き際も大切よね」
「……じゃあ今日はその分、たっぷり楽しみましょ💕」