カナダのアルバータ大学農林学部のジェフリー・レーン教授は、哺乳類のなかで最も性欲旺盛なのはメスの赤リスだということに気付きました。
1日に8~9匹のオスと交尾をし、場合によっては父親や兄弟とでさえ行為に及ぶのです。その発見の後、性病が広がることや体力を消耗したメスの赤リスがほかの動物に狙われやすくなる危険性を排除すべく研究がすすめられてきました。

カナダのゲルフ大学の研究者らが85匹の雌のリスを対象にした研究結果を発表。メスの赤リスが不特定多数のオスと交尾をするのは遺伝子の問題ではなく、ただそういう機会があるからするだけだということが分かりました。16日付けの海外サイト「wired.co.uk」によると、同研究チームのアンドリュー・マックアダム教授は「彼らの行為は種の保存のためだと思われたが違った」と話します。

赤リスは毎年、1日で2~3匹の子どもを出産します。出産前には独特の香りを発してオスにそれを知らせるのですが、終わるや否や巣穴で1~14匹と交尾をするそうです。同研究チームは「オスの数がメスより多いため、性欲を発散するには不特定多数と交尾をするしかない状況にある」と指摘。「快感というよりは、オスの性欲を発散させるためのほかの方法が見つからないのだろう」と説明しています。