1990年代に、日本テレビはクイズバラエティにおいて圧倒的なブランドを誇っており、
中でも右脳クイズ番組を売りにした「マジカル頭脳パワー」が中高生を中心に人気を博していました。
その番組は95年に「バナナといえば長い」「長いといえばキリン」と順々に答えるマジカルバナナを皮切りとしたリズム系クイズが情弱相手に次々と大当たり。
視聴率34%の国民的番組にのし上がり、一時は同局の「特ホウ王国」と共に巨人戦も逃げ出す怪物番組と恐れられました。
しかし、その裏で「マジカル頭脳パワー」の当初の頭脳ゲームとかけ離れた宴会芸バカ番組化に古参のファンが愛想尽かしてジリジリ下がっていったところに、
レギュラーの降板、リズム系クイズの後釜チャレンジ系ゲームの大失敗により情弱も潮が引くように離れあっという間に視聴率ヒトケタンと化して、「特ホウ王国」共々光速の勢いでブームが去って自滅した番組として名を残しました。
1990年代後半は日本テレビの看板番組が軒並み迷走とバカ番組化の果てに番組終了になり、
この「日テレバラエティクラッシュ」は放送史に残る惨事として語り継がれています。
そして、この情弱ブームが当時の日本テレビの制作能力まで失わしめ、既存IPを次々と食い潰す一方何一つ新規IPを生み出せずに永らく落ちぶれていたあたりはゲーム業界のWDスクエニの如しであります。

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この一例から分かるのは、堅実路線を捨てて馬鹿を釣った大ブームにより望月の栄華を極めてもそう遠くない内に「身の終わり」の末路が世の中の公理。
これはGCGBAに堅実に商売をしてた任天堂が、WiiDSで情弱相手に一気にバブル体質になった増長と転落の歴史と軌を一にしている。
一連のリズム、勝ち残り系クイズをWiiDSでの脳トレ、体重計、Newマリオ、ドラクエ9の類に見立てると実にしっくりくる。