安倍のせいで俺らの年金生活が絶望的な件

安倍政権の大失政で、GPIFは直近1年で11兆円損失
2016年09月05日 15:02
 NetIB−Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、1年間で11兆円ものGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の残高を減少させた、
安倍政権の年金資金運用の失敗について言及した、9月3日付の記事を紹介する。

 世界最大の年金運用資金。それが、GPIF=年金積立金管理運用独立行政法人である。

 2015年6月末は残高が141兆1,209億円だった。これが、本年6月末には129兆7,012億円になった。1年間で11兆4,197億円減少した。8.1%の減少である。

 国民の老後の生活を支える年金資金。それが、1年間で11兆円も減ったのだ。笑って済ませられる問題でない。

 その理由は単純明快だ。安倍政権は年金運用改革の看板を掲げて、2014年10月末に年金資金運用の基本を大転換した。これまでは、年金資金は国民の大切な老後資金だから、
できるだけ安全に運用することを基本に置いてきた。安全に運用するとは、リスクの大きい資産にはあまり資金を投入しないということだ。
 金融の世界でリスクの大きい資産とは、株と外貨資産だ。だから、株と外貨資産への資金配分を抑制していた。

 ところが、2014年10月31日に、安倍政権は年金資金運用の基本を大転換した。株と外貨資産への資金配分比率を一気に引き上げたのだ。ところが、金融市場の潮流は2015年6月を境に大転換した。
それまでの円安=株高の基本構図が円高=株安の基本構図に転換した。ドルが上がるときには外貨資産を多く持てば大きな利益を得られる。株が上がるときには株式を多く持てば大きな利益を得られる。
しかし、逆にドルが下がるときにドル資産を大量に保有していれば大きな損失が生まれ、株が下がるときに株式を大量に保有していれば大きな損失が生まれる。当たり前のことだ。